【活動報告/新宿区】子ども向けおしごと体験|チョコレートのテイスティングから商品開発・販売まで
子どもたちのアイデアが商品になる!「まちのカフェでおしごとたいけん」

新宿未来創造財団が実施する子ども体験講座「新宿たいけん(後期)~新宿ジョブトラベル~」に参加しました。全5回のうち3回目となる今回は、牛込柳町にある地域のシェアスペース「みちくさくらす」を舞台に開催されました。みちくさくらすさんからのご依頼を受け、ワークショップの講師を担当しました。(※6月に実施された「新宿たいけん(前期)~五感で感じる新宿今昔物語~」に続き2回目の参加となります。前回の様子はこちらからご覧ください)
今回のテーマは、チョコレートのテイスティングから、クッキーの商品開発、ハロウィーンに向けたラッピング、そして販売体験。2時間という限られた時間の中で、子どもたちが自分の感性やアイデアを生かしながらお菓子を商品にしていく体験に取り組みました。
五感で味わうチョコレートのテイスティング

最初のプログラムはチョコレートのテイスティングです。いきなり口に入れるのではなく、まずは目でじっくりと観察し、どんな味がするのかを予想します。その後、舌にのせてゆっくりと溶かしながら、口どけや甘さ、苦み、ほのかな酸味などを確かめました。
印象的だったのは、子どもたちが感じた味を自分なりの言葉で表現してくれたことです。「抹茶のような味」「マンゴーみたいな感じ」など、一人ひとりから異なる表現が飛び出し、その豊かな発想に驚かされました。同じチョコレートを味わっていても、感じ方や表現の仕方は本当に人それぞれ。自分が感じたことを自分の言葉で表現する力があること、それを安心して発揮できる場があることにとても感動しました。味わうこと、感じること、そして自分の言葉で伝えること…普段は何気なく食べているお菓子も、五感を使ってじっくり向き合うことで新しい発見につながります。子どもたちの豊かな感性にこちらが驚かされる豊かな時間となりました。
同じ材料でも、アイデア次第で違う商品に

続いて、クッキーの商品開発に挑戦しました。クッキー生地に、先ほど味わったチョコレートをトッピングし、それぞれが考えたバランスでオリジナルのクッキーをつくります。用意した材料は同じでも、できあがるものは一つひとつ異なる不思議。チョコレートの配置や組み合わせにそれぞれの個性が表れていました。大人が問いかけなくても子どもたちは自分なりに考え、手を動かしながら自分だけのクッキーをつくり上げていきます。仕上がりを想像しながら、自分で考え、試し、形にしていく。その過程に、子どもたちのアイデアや才能が表れ、想像を超えるほどかわいらしくおいしそうな魅力的なクッキーが出来上がりました。
ハロウィーンのラッピングで、さらに広がる創造力

次は、市販のお菓子をハロウィーン仕様にラッピングする作業です。ここでも、子どもたちのアイデアは大人の予想をはるかに超えていました。色や素材の組み合わせ、見せ方の工夫など、それぞれの発想を生かしたラッピングが次々と生まれます。思わず「本当に商品にできそう!」と感じるほど、魅力的な仕上がりばかりでした。


さらに素晴らしいと感じたのは、子どもたち同士の関わりです。自分のアイデアを友達に伝えたり、相手の工夫を参考にしたり、困っている仲間の作業を手伝ったり。自分の作品づくりに夢中になりながらも、自然とお互いに刺激を与え合っている様子は目を見張るものがありました。一人で考えるだけでは生まれなかったアイデアが、誰かの工夫を見たり言葉を交わしたりすることで広がっていく様子は、創造することの楽しさと誰かと共ににつくることの豊かさを感じる場面でした。
また、子どもたちが「誰かのために手を動かす」ことに喜びを感じているのだと思える瞬間もたくさんありました。「〇〇は緑が好きだから……」「△△はかわいいと喜ぶかな……?」と、自分の好き嫌いだけでなく誰かのことを思いながら商品づくりをしている様子が何度も見られました。もちろん自分の「好き!」を最大限に表現する姿もとても魅力的でした。みんな違って、それぞれに魅力があるということを実感できた時間でした。


価格設定やPOPづくりにも挑戦!いよいよ販売体験へ

商品ができあがったら、今度は販売するための準備です。いくらで販売するのかを考えたり、商品の魅力を伝えるPOPをつくったりしました。商品をつくるだけでなく、どうしたらその魅力がお客様に伝わるのかを考えることも大切な仕事の一つです。準備段階では、POPづくりは少し難しいのではないかと考えていましたが、詳しく説明しなくても子どもたちは「おいしいよ」「買ってくれてありがとう」など、お客様のことを考えながら言葉を選んでおり改めて驚かされました。誰にどのように届けるかを考えることで、ものづくりの意味がさらに広がっていくのだと感じました。
締めくくりには作り上げた商品をご家族に渡し、コインを受け取ってワークショップは終了しました。自分で考え、つくり、魅力を伝え、相手に届けるという商品開発から販売までの一連の流れを子どもたち自身が体験する2時間となりました。
子どもたちは、一人ひとりが生まれながらのアーティスト

今回のワークショップを通して改めて実感したのは、子どもたちは一人ひとりが豊かな才能を持ち、自分なりの表現を生み出すアーティストなのだということです。時間が余ったときのためにいくつか追加のアイデアも用意していましたが、実際には時間があればあるほど、子どもたちから新しい発想があふれ出てくるという、子どもたち自身がつくり上げた2時間だったように感じています。
大人が想定していた枠を超え、試行錯誤しながら自分だけの魅力的な商品をつくり上げていく姿。その発想の豊かさや、完成した作品のクオリティーは想像以上のものでした。自分で感じ、考え、選び、アイデアを形にし、誰かに届けること。その中で小さな選択や挑戦を繰り返していくこと。安心して挑戦できる場さえあれば、子どもたちは一人ひとり自分自身の持つ力を自然と引き出し形にしていくのだと感じました。

地域とつながり、体験から学ぶ機会をつくる豊かさ
日々の暮らしの中で、子どもたちが実際に手を動かし、人と関わりながら体験を通して学べる場は、決して当たり前にあるものではないと思います。そのような中で、新宿区内のさまざまな団体や企業と関わりながら、子どもたちに体験的な学びの場や、これから先の人生につながる原体験を届けている「新宿たいけん」のような取り組みは、子どもたちの未来につながる、とても豊かな機会だと感じました。体験を通して新しいことに出会い、自分の可能性に気づき、人や地域とのつながりを感じる。今回のワークショップも、子どもたちにとって、そんな経験の一つになっていたら嬉しく思います。新宿未来創造財団様では、ほかにも魅力的な取り組みが行われています。ぜひ、公式サイトもご覧ください。公益財団法人新宿未来創造財団 公式サイト
また、今回の会場となったみちくさくらすさんの魅力も改めて感じることができました。牛込柳町の地域に根差し、地域の方々とのつながりを積み重ねながら、素敵な場所を継続して開いているみちくさくらすさん。さまざまな人が集い、交流し、新しい活動や体験が生まれる場所が地域にあることは、とても貴重なことだと思います。みちくさくらすさんでは、定期的にさまざまなイベントや習い事も開催されています。ぜひ、こちらもご覧ください。みちくさくらす|新宿区牛込柳町駅前 子育て世代を応援する暮らしづくり複合施設
このような貴重な機会にお声がけいただき、子どもたちの豊かな発想や表現に触れられたことをとても嬉しく思います。これからも、一人ひとりが持つ力や創造性を大切にしながら、体験を通して学び、自分らしく表現できる場づくりに関わっていきたいと思います。

