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暮らしと食

食卓から、暮らし、そして心とからだを見つめてみる

はじめまして。「育てる、つくる、味わう、自分の感じ方を知る、暮らしにつなげていく」ことを大切にしている浅野ひかるです。仕事のかたわら田畑に通い、やんちゃなシェパードと2人の子どもと育ちあいながら日々を過ごしています。

このサイトでは、「一汁一飯(いちじゅういっぱん)」という食のあり方と、日本各地に受け継がれる郷土料理・伝統食品について発信していきます。

一汁一飯とは、ごはんと汁ものを中心とした日本の伝統的な食事スタイルです。シンプルでありながら、栄養バランスを整えやすく、旬を取り入れやすい。工夫しやすく、飽きにくい。私自身も、15年以上このかたちを日々の食卓に取り入れてきました。

情報があふれ、便利さが加速する時代の中で、日々の食事もまた「効率」や「栄養素」といった指標で語られることが増えました。しかし本来、食事とはもっと身体的で、感覚的で、そして人と自然、人と文化、人と人とをつなぐ体験だったはずです。

湯気のたつおみそ汁の香りや、炊きたてのごはんの高揚感。なにか特別なことをするのではなく、そうした一つひとつの感覚に立ちもどることが、暮らし全体を整えることにつながるのではないか——そんな考えから、このサイトを立ち上げました。

食と暮らしへの問いから

気づけば長い間「食べること」と「暮らすこと」の関係について考え続けてきました。

きっかけは、「本当に豊かな食事とは何か」という素朴な疑問でした。会社員として忙しく働き豪華な食事や流行に触れたり、栄養価や時短や効率ばかりを意識する日々の中で、便利さに支えられながらもどこか満たされない感覚がありました。

でも一方で、「ごはんとおみそ汁」を囲む時間には、ふしぎな安心感と充足感がありました。また、旅先で口にする「つくりての温度が伝わる食事」はなぜか心がゆるむ。その違いはどこから来るのかをずっと考えていました。

その後、生産者を訪れ郷土料理に触れる中で、食事は単なる栄養摂取ではなく、自然と人の営みが凝縮された文化なのだと実感します。保存食や発酵、季節ごとの料理には、自然の力と先人の智慧が織り込まれているのです。

こうした経験を通して「食事は食べることにとどまらない」と考えるようになりました。育て、つくり、味わい、また次へとつなげていく一連の体験です。

情報として効率よく処理されがちな現代の食事。その流れに身をおきながらも、「食事」の瞬間にすこしだけ立ち止まる。自分の感覚に耳をかたむけ、食事の背景に想いをはせ、味わう時間をつくることができればと考えました。

手仕事 鰹節

このサイトで発信していくこと|一汁一飯と郷土料理

このサイトでは、大きく2つの軸で情報を発信していきます。

ひとつは「一汁一飯(いちじゅういっぱん)」という食のスタイルです。ごはんと汁ものを中心としたシンプルな食事の中にある豊かさや身体との関係、暮らしへの影響について、具体的な実践や考察を交えながら紹介していきます。

もうひとつは「郷土料理」です。日本各地に残る伝統的な料理や保存食を取り上げ、その背景にある文化や歴史、そして現代の暮らしへの活かし方を掘り下げていきます。

単なるレシピ紹介ではなく、「なぜその料理が生まれたのか」「どのような暮らしの中で受け継がれてきたのか」といった文脈まで含めて伝えていくことを大切にしたいと考えています。

おわりに|贅沢ではなく、豊かさへ

これから発信していく内容は、決して特別なものではありません。むしろ、誰もがすでに持っている感覚や、日々の暮らしの中にある当たり前の営みを、もう一度丁寧に見つめ直す試みです。

贅沢さを追い求めるのではなく、すでにあるものの中に豊かさを見出すこと。そのヒントを、この場所で少しずつ共有していければと思います。

今後の記事では、具体的な一汁一飯の実践や、各地の郷土料理について、より詳しく紹介していきます。どうぞよろしくお願いいたします。

この記事の著者

ひかる  

2児の母。慶應義塾大学卒業後、企業勤務を経てレシピ開発・執筆に従事。生産者取材を通じ食の背景と体験の価値を探究。現在は東京都日野市で「おこめとおだしのある時間」を主宰。育て、つくり、味わう体験を通じた学びの場づくりをしている。

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